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レポート紹介

企業飲食スペース内装壁レンガタイル貼り

二丁掛粗面と太目地のブリックモルタル平目地仕上げ
企業飲食スペース内装壁レンガタイル貼り

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本施工では、炻器質二丁掛タイル(60×227×15mm)を使用し、企業の飲食スペースの一面壁を仕上げました。工法は弾性接着剤貼りとし、下地には12mm石膏ボード2枚貼りを採用しています。さらに、目地には二瀬窯業製ブリック目地材を用い、縦横ともに15mm幅の平目地とし、タイル面に対して平鏝で押さえた後、丁寧に掻き落とし仕上げを行っています。

今回の特徴的なポイントは、下地が非常に平滑な石膏ボードであることです。外壁のRC下地とは異なり、わずかな不陸も出にくいため、斜めから見た際にも壁面全体が驚くほど整ったフラットな仕上がりとなります。その結果、タイル一枚一枚の寸法精度や目地の通りがより明確に現れ、職人の技量がそのまま仕上がりの美しさに反映されます。本現場においても、熟練した目地職人による安定した施工がなされており、均質でありながらも表情豊かな壁面が完成しました。

また、内装仕上げでありながら「すっきりとした質感」を追求し、施工後には希塩酸によるブラシ洗浄まで丁寧に行っています。この洗い工程により、目地表面のノロや付着物が取り除かれ、タイル本来の焼き肌と色幅が一層際立ちます。還元焼成による炻器質タイル特有の土味、すなわち微妙な色ムラや焼成の陰影が、人工的になりがちな内装空間に自然な深みを与えています。

実際の仕上がりを見ると、ベージュからブラウン、グレイッシュなトーンが混ざり合い、細長い二丁掛形状が水平に連続することで、落ち着きと広がりを感じさせる壁面となっています。目地のやや明るい色がタイル一枚一枚の輪郭を際立たせつつ、全体としては柔らかく統一された印象を生み出しており、飲食空間にふさわしい温かみと品のある背景を形成しています。

施工は、洗い工程を含めて約3日間で完了しています。工程の合理性と仕上がりの完成度を両立させた事例といえるでしょう。

このように、炻器質レンガタイルは外壁だけでなく、内装においても非常に有効な素材です。軽量下地と組み合わせることで、構造的な負担を抑えながら、本物の素材感と奥行きのある空間を実現することができます。住宅においても、アクセントウォールや居室の一面に採用することで、空間の質を大きく引き上げる提案として十分に推奨できる仕上げです。

Outline

所在地
東京都
使用タイル
TLC社 二丁掛還元焼成、二瀬窯業ブリックモルタル
タイル施工
TLCアソシエイツ