素朴で静寂感のある建築事例

2013年4月26日


2013年4月完成

(仮称)九段南二丁目プロジェクト新築工事

設計・監理:株式会社大場建築設計事務所
施工:株式会社久保工 建設部
レンガタイル:製造・施工・管理:株式会社ティー・エル・シー・アソシエイツ
外壁タイル色彩構成管理:同上
施工技術者:梶木班(タイル),豊班(特殊目地)

エントランスホール及び外壁:せっ器質レンガタイル『陶』特別ご注文品
制作形状:60×227×15mm,60×107×15mm,
テクスチャー:4面カカシ-ワイヤーカット縦引き抜き製法
目地割パターン:馬踏み目地、一部フランス張り
目地:縦横13mm出目地チューブ詰め(かぶし仕上げ),特注刷毛表面仕上げ
目地材メーカー:二瀬窯業ブリックモルタルDS-02

▶昨年のヒアリングから始って、今月4月に建物は竣工した。

建築としては、たいへんロケーションの良い場所だ。
創作意欲があふれ、過去の様々な現場での経験技術を
生かし、皆様に喜んでいただきたかった。

言葉や写真だけでは表現できないポイントがあるのだ。

幸運にも、オーナー・設計事務所様のご協力をいただき
東京都内の施工例見学会を計画していただいた。
私たち技術者が、施工例をみながら詳細なご説明ができる
絶好の機会である。

またそれ以上に、重要な個々の感性を感じ取り、何を模索
し悩んでいらっしゃるか、素材の範疇を絞り込んでいく為の
最大の情報が得られる場だ。

当初、ヨーロッパ煉瓦のスライス品も候補にあっただけに、
国産のオリジナル品にて、いったいどのようなことができるのか、
期待していただかなければならない。

また、ヨーロッパ煉瓦の物まねであってはならない。
品格のある素材を、「似ている。」という思考から離れて、
オリジナルな楽しみへと移行していただかねばならないのだ。

簡略ではあるけれども、基本的な素材の整理と表現の手法をも
把握していただかねばならない。

街中の多種多様な素材による影響から、一時思考停止となってしまう時がある。

見学の中で、順を追って整理していくうちに、「これだ。」と選択意識がふうっと
現れてくる。

いつも、同行して思う体験だ。

出会いがあり、理解され、たいへん有難いチャンスをいただいた。

「ありがとうございます。」

作業中には早咲きの桜並木の美しさも体験できた。

撮影時には造りあげた壁面を隠すほどに、新緑がいっきいに成長していた。

うちの施工技術者には、細かな張り方、注意点、数値で説明できない難解な目地の詰め方、
完全に感性での施工判断等々をつききりで要求した。

いつもながら「うるさい木皿さん」だったかもしれない。(笑)

そんな中でも職人のプライドをもって挑んでもらう彼らには、頭が下がる思いだ。

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