レンガタイルのこだわりの生産技法とデザイン

2種類

昔は家と言えば土地を買い、そこに新築を建てる、というのが一般的でした。しかし最近ではそこにこだわる人ばかりではなくなり、同じ金額を使うのならば、中古住宅を購入してリフォームするという方が増えているそうです。

実際に住むための家を購入するのもありますが、最近では買ってお店にする人も多くなっているようです。実際、古民家を購入してカフェにしたり、というのも人気ですね。

確かに、中古であれば家本体の価格が抑えられる分、ここ、というポイントに絞ってお金をかけることができます。また、もともとあるものに何かをプラスすることによって、想像以上に良いものが仕上がることもあります。その代表が外壁や壁紙等の内装ではないでしょうか。

こだわりのレンガタイルがある?

家本体の価格を抑えた分、外観を理想通りに仕上げるために使うレンガタイルに深くこだわりたい、という方に朗報です。その道のプロが制作するレンガタイルのこだわりの生産技法、そしてそのデザインについてご紹介をしたいと思います。

市販のカタログではなかなか満足いくものが見つけられない方にこそお勧めしたい専門業者さんに関する情報もお伝えします!

機械ではなく、手仕事のもの

外壁に使うレンガタイルのイメージとしてぱっと浮かぶのは、同じ厚みで同じようなデザインのものが全面にずらりと並んでいるという感じかもしれません。しかし、それだけでは整然としてはいますが、どうしても面白みに欠けると思います。

他の家の外壁とは違う、もっと味わい深いものを作りたいのであれば、やはり手仕事のものに限ります。中でもハツリという技法のものは、その時その時の角度等により、その表情が変わります。

ハツリとは表面を削ることです。もともとはコンクリートなどで作られた壁などの建造物を壊したり、形を整えたりするためにノミで削ったりすることです。特に人力によって行われる規模のものを指しています。

まるで彫刻などのアート作品を生み出すかのように、1つ1つ丁寧にはつれば、それぞれが独特の面を持つレンガタイルが仕上がります。あくまでも手作業なので、割れている角度も違えば、その面の範囲も全く違います。そしてこのハツリによって厚みを調整することも可能です。機械で行うハツリにはない、人の手仕上げならではの贅沢な逸品が出来上がります。

やはり人の手が織りなすものにはどこか温かみがあります。機械が作り上げると、どこか妙にそろった無機質な感じになってしまうのは否めません。やはり人間の手というのは繊細な作業をするものだと感心しきりです。

このようなアーティスティックなタイプのレンガタイルは個性を発揮したい芸術家が住む家やアトリエなどにぴったりです。また、その芸術性の高さから、料理の仕上がりも期待させてしまうレストランやカフェなどにもいいでしょう。

それこそ、古民家を現代風に改造したものの最後の仕上げをしたい、というような場合には是非お勧めしたいところです。漆喰の壁が当たり前のような形状の家にレンガタイルを貼りつけて行く・・・とても不思議で、個性的な空間が生み出せるとは思いませんか?

同じ土を使った壁でも、練ったものを塗る漆喰と、形を作って焼き上げたレンガタイルとではかなりのイメージの差があります。レンガタイルはやはりどこかモダンという言葉を感じさせる仕上がりになりやすいと感じるのです。

こだわりの「還元焼成」という方法

これはデザインだけではなく、その焼成方法にもこだわりがあります。レンガタイルはレンガタイルでもどこかに変化を出したい、他との差を出したいと思えば、断然還元焼成したレンガタイルです。

還元焼成とは、酸素をできる限りシャットアウトして焼き上げたものです。通常のレンガやレンガタイルは酸素を窯にどんどん送りこんで酸化させて色を決めるものですが、それと反対のやり方をするのです。

しかし、酸素を送り込むのは簡単ですが、シャットアウトするのはなかなかに難しいものです。その時によって酸素の量にどうしても差が出来てしまいます。加えてその素地に含まれる鉄やクロムなどの金属の量も変わってきます。そしてその日の気温、湿度などによってもその仕上がりが変わってくるのです。

あれこれ
引用元:株式会社水野製陶園 http://www.ne.jp/asahi/mizunost/aichi/index3f.html

このようにして焼き上げられた還元タイルは、元の色からは想像もしないような不思議な色合いや、不思議な色むらが生まれて来るのです。基本的に、レンガタイルをはつるのは焼成前のまだ柔らかい粘土状の場合ですが、焼き上げたものをはつると、また違った色合いが出て来ることも多々あります。そして焼き上げたものはしっかりと硬さがあるので、はつっても雰囲気が違うのです。

そして不思議にも、1つ1つに個性があるのです。すべて同じ窯で焼き上げたレンガタイルのはずなのに、どれも色むら等が微妙に違うというのがまた魅力になるのです。もちろん、ハツリも素晴らしいのですが、ごく普通にカットしたレンガタイルであっても、その色合いが違えば全く違った魅力が発揮されます。

その魅力を最大限に引き出せるのが還元焼成されたレンガタイルである、と思うのです。これは実物を見ると魅了されてしまうのではないでしょうか。

湿式タイルがお勧めな理由

少し前に執筆した「タイルは湿式!ハンドメイドテクスチャーの魅力」でもご紹介しましたが、表情豊かなレンガタイルを仕上げるにはやはり湿式がベストです。

タイルの中でも乾式で作ったものは、プレスして仕上げるものですから形がきっちり決まっています。型押ししたブロックを思い浮かべてもらうと分かりやすいでしょう。それ以上加工をするのはかなり難しくなります。
しかしながら、湿式は柔らかい粘土のような状態です。そのままにしていればごくごくシンプルなレンガ状になりますが、そこに加工を加えて行くことで、世界に2つとないハンドメイドのものを作りだすことができるのです。

素地に水を混ぜて練り上げ、ところてんのように押し出してカットしたレンガタイル。まだ柔らかいうちにローラーをかけたりスクラッチしたり、ただ単純にワイヤーでカットしてもいい表情が出るのです。これは乾式では作ることができないものです。なぜなら、乾式は粉を押し固めて作り上げるものなので、柔らかい状態、というのがないんですね。

しかし、湿式レンガであれば、焼き上げる前には子どもの頃遊んだ粘土のようなみずみずしい手触りと柔らかさを持っているのです。そこにいろいろな細工をしていく楽しさは、子どもの頃に粘土遊びをした人ならばすぐに想像できるでしょう。

中古住宅のリフォームに断然お勧めです

しかし、このように人の手がかかったものはやはり価格が跳ね上がってしまうものです。新築の際はそれでなくてもあれこれ費用がかかるため、「外壁にさらに大きなお金をかけるのか・・・」と躊躇してしまう場合もありそうです。その点中古住宅であれば、リフォーム、リノベーションということで、こだわりの部分だけに大きく金額を割くということも可能になってきます。

他とは外観に強くこだわりたい、という想いを持っている場合。または施主さまからそのような要望が出て困っている、という場合。そんな時には、アーティスティックなデザインを望むことができるレンガタイルという選択をしてみるのはいかがでしょうか。

また、そのような外観を望んでいるクライアントがいて「こちらはいかがですか!」と堂々とプレゼンしたいあなたにもレンガタイルはお勧めです。建築関係で「理想通りのものが見つからない」「依頼されたものが見つからない・・・」と嘆いているのならここに注目ですね。

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