レンガタイルで自分ならではの住宅を飾る

色むら

私たちはレンガタイルを外壁材の1つ、として見ています。ただ規則的な形で、同じ色で並べばそれが美しい、そんな思いがあるのではないでしょうか。そして、雨風をしのぎ、汚れがつきにくいというメリットがあればもうそれだけで外壁材としての役割を果たしている。お金を出したかいがあるものだ、と納得してしまっているかもしれません。

しかし、レンガタイルを1つのパーツとして見てみてください。それぞれのレンガタイルには本当に豊かな表情があります。焼きものは、焼成時の気候、気温、湿度、酸素の量などに大きく左右されます。また、どの場所も同じ当たりとは限りません。

火の当たりが違えば、当然蒸発する水分量も変わるし、反応する内部の金属の量も変わってきます。そのため、よくよく比較してみれば、1つとして同じ表情をしているものがありません。特にレンガタイルのように土自体の素朴さを残している、陶磁器よりも陶器に近いようなもの(せっ器質と言います)にはそれがあるようです。

陶器と言うと私たちがイメージするのは〇〇焼き、といったもの。同じ焼き物であるのに、急にアーティスティックな雰囲気を醸し出す言葉になります。材料も大して変わらないはずなのに、と思いますが、裏を返せば同じ焼きものだからこそ、レンガタイルもアーティスティックな側面を持ち合わせているのです。

レンガタイルを外壁材としてではなく、花瓶や湯呑、皿のようないわゆる芸術作品として見てみると、「レンガタイル」というもののイメージがまた変わってきます。

自分ならではの住宅を飾るには?

焼き物・芸術作品としてのレンガタイルのアーティスティックな側面を強調しながら、大切な自分の家に独特のデザインや雰囲気を取り入れ、自分ならではの「らしさ」というものをを加えてみるのはいかがでしょうか。

たくさんあるレンガタイルの中でも、個性を際立たせ芸術的側面を強調するために最適なものを、こちらで是非ご紹介したいと思います。

酸化焼成タイルについて

還元

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引用元:TLCアソシエイツブログ http://blog.livedoor.jp/tlcinc369/archives/550536.html

レンガタイルの中でも特に芸術作品に近い、と感じるのは何と言っても還元タイルです。私たちが通常目にするものの多くは、酸化焼成したものです。酸化焼成とは、焼く時に酸素をたっぷりと窯に送り込み、酸化させながら焼きあげるという手法。そのようにして焼き上げたレンガタイルは、その素地に含まれている鉄やクロム、銅、コバルトなどの成分によって微妙に色は変わるものの、基本的に赤茶色、いわゆるレンガ色に焼きあがります。酸素といろいろな成分がうまく合わさり、レンガタイル独特の色に焼きあがったものは、塗装では出すことができないものです。

ちなみに、この色を大きく左右するのはやはり鉄です。酸化焼成をした場合には、酸化第一鉄が酸素に寄って酸化第二鉄となります。

豊かな自己表現=還元タイルとは

しかし、反対の還元焼成は、酸素をできる限り排除して焼き上げます。しかし、完全にシャットアウトするというのは難しいことです。窯の中に残っている酸素の具合、そしてその時の気候、気温、湿度などの微妙な違いによって、さらには素地に含まれる金属類によって、その焼き上がりが大きく異なってくるのです。この還元タイルについては「還元タイルというものについて」にさらに詳しく掲載しています。

この還元焼成では、先ほどと反対の反応が起こります。つまり、酸化第二鉄から酸素が取り除かれ、酸化第一鉄となるのです。これが色合いが違うものになる理由の1つです。

還元タイルはなぜアーティスティックなのか

還元タイルはなぜそんなにも微妙な色合いが引き起こされるのでしょうか・・・。酸素を取り除いて焼き上げた還元タイルにはグラデーションのような色むらが起こりやすくなり、それにも1つとして同じものはありません。それぞれに表情の違うものが焼きあがります。

まるで一枚でできているような画一的な、そして同じ色の外壁を作り上げたい、という方にはまず不向きではありますし、もし提案したとしても、納得がいかないものが出来上がるでしょう。

反面、アトリエなどアート性を強調したい建物を作りたい場合には、この還元タイルの存在を知らないのは何とももったいないことです。レンガタイルを一種の芸術品と捉えてみると、その微妙な違いが、仕上がった建物の深い味わいとなるのは想像できるのではないかと思います。

もし、大手タイルメーカーで納得のいくものが見つからない場合には、ぜひこの還元タイルというものを調べてみていただきたいのです。オーダーメイドのタイルを取り扱っているところであれば確実に対応できるでしょう。

還元タイルを選ぶ際に注意してほしいこと

気を付けて

しかし、還元タイルを1つだけ見て「これがいい」と決めてしまうのは少し待っていただきたいのです。と言うのも、例えば、外壁カタログで還元タイルを見たとしても、それと全く同じものを手に入れることは至難の業だからです。

もちろん、レンガタイルメーカー側もいつもいつも想像がつかない色のものを作っていては仕事になりません。そこは熟練の職人技がありますから、同じようなものを仕上げることは可能となります。それでも、カタログで見たものと手にするものとは色むらが大きく違う、という場合も出てくるのです。

また、さらに手ではつったレンガタイルなどは、色だけではなくそのデザインも1つ1つ異なります。逆にその世界に1つしかないものを楽しむ余裕を持っていただきたいと思えるのです。

レンガタイルで自己表現を

レンガタイルをアートの1つとしてとらえれば、これほどに面白い素材はありません。もとが土ですから、子どもの頃遊んだ粘度のように、いかようにも形を変えてくれて、かつそれが味わい深いものとなる素材は他には見られないでしょう。

そして、その柔らかさゆえに、同じように取り扱っても形が少しずつ違う・・・色が違う・・・。他にはこれほど個性を発揮できるものもありません。是非、そこに楽しみを見出し、自分らしさ、自分の思う個性というのを全面に押し出してみてはいかがでしょうか。

自己表現をするためのポイントは、サンプルをいくつも取り寄せて確認してみることです。赤寄り、黄色寄り、青寄りなどのチョイスはある程度可能となっていますが、これもいろいろな所からサンプルを取り寄せてみるとよく分かります。本当に、全部が全部表情が違います。グラデーションの幅から、同じ青でも薄い、濃いなど。

心に決めていたものがあってもその魅力に惹きつけられ、違うものにしてしまいたくなることもあるはずです。

その中からこれ、というものを見つけ、施工してゆけばきっと満足のいくものに仕上がります。還元タイルを使った建物というのは、ごく一般的な家であっても、どこかにアーティスティックな雰囲気が漂います。さながら工房やアトリエのよう。どこかユニークで、ぱっと人の目を引くものに仕上がるでしょう。

知っている人が見れば「この人は分かっている」と、知らない場所で評価が上がっているかもしれません。事務所などに使っていれば、それを見た人から問い合わせが来ることもあるでしょう。還元タイルとは、それほどに好きな人の目を惹き付けるものなのです。

家の雰囲気は、住む人のイメージを決める

家族

家が持つ雰囲気というのは、住んでいる人はどんなタイプなのだろう、とあれこれ想像させます。個性豊かなレンガタイル外壁の住宅に住む人は、きっとユニークで自己表現の上手な人、そんなイメージがわいてきます。デザイン系の会社であれば、評価も上々となるでしょう。

そうすれば、それこそ「自分らしさ」「会社らしさ」を表現できている、ということに他なりません。是非、還元タイルというレンガタイルのアート作品を使った住宅、そして建築物を検討してみてください。

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