湿式レンガタイルの外壁は、深く学んでからプレゼンすべし

外壁レンガタイル

住宅などの建築物の外壁を彩るレンガタイル。素人には全て同じに見えても、実はさまざまな違いがあります。レンガタイルに見えてサイディングの型押し、ということもあります。

また、レンガタイルの中にも量産性の格安のものから特注品まで幅広いですし、成形の仕方にしても、乾式、湿式と種類が別れています。

湿式レンガタイルを外壁に使用する前に

湿式レンガタイルを外壁に使うには、特徴をきちんと知らねばなりません。値段が高ければ良いものだろう、というような考えを持って臨むと大失敗をしてしまうこともあります。例えば、湿式レンガタイルは湿式の名の通り、水分を多く含んだ状態のものです。土などの材料を練り合わせたものをところてんのようにぐいっと押し出して形成をします。もちろんその粘土のような状態では使えませんから、そこから乾燥、焼成します。

ですから、どうしてもサイズや形にばらつきが出るのです。それを理解していなければ、きちんとしたサイズになっていない、寸法通りでない、というクレームのもととなります。味わい深さを求めるのであれば、逆に規格通りに仕上がる量産品では物足りない、となるでしょう。その点をきちんと見極めて初めて、施主にとってぴったりのタイルを勧めることができるのです。湿式レンガタイルは、精度を重視する場合には向かないことをきちんと把握しておきましょう。

しかし、その独特の存在感は他にはまねできないものがあります。湿式レンガタイルを外壁に使用すれば、他とは一味違う重厚な雰囲気と、その中にもどこか土の素朴な味わいのある、何とも言い難い雰囲気を醸し出す邸宅となります。それは新しくても、どこか懐かしさを感じさせ、住む人をほっとした気持ちにさせるのです。

湿式レンガタイルのメリット

湿式レンガタイルを外壁に使う隠れたメリットとして、比較的サイズや形が自由になる、ということがあります。乾式レンガタイルというものもあるのですが、こちらは粉状のものを押し固める方法で、サイズはかなり正確でどちらかというとクールな仕上がりとなりますが、細かな形や、大きなサイズを作るには不向きなのです。その点湿式レンガタイルなら、大きめのレンガタイルや、変形のタイルなども作ることができます。アトリエなど、その持ち主の個性を出したいという場合には最適です。

レンガタイル自体は、外壁を作るのにとても向いています。特にしっかり焼き固めたせっ器質のタイルは水分量が少ないし、水分が入り込みにくいので、冬場の凍結による破損などを避けることができるのです。また、タイルの中のアクが表面に出てきて白くなる現象も予防しやすくなります。その点でも、レンガタイルは初期費用がかかるけれど、メンテナンスがあまり必要ない、というのが納得できるのではないでしょうか。

湿式レンガタイルは危機に直面している

湿式レンガタイルは、昔から日本で行われてきた製法です。今は機械での量産が当たり前で、その方がコスト自体は安く済みます。しかし、それでいいのかと思うこともあります。本物の良さ、昔ながらの製品の良さというのは実際に使ってみなければ分かりません。残念なことに、今レンガタイルについて細かく知っている、豊富な知識を持っている職人さんや建築関係のスタッフ、建築家などは少なくなっています。量産品が出回っているため、それを使用する人が圧倒的多数だからです。

それでも、レンガタイルを好む人はいなくなりません。レンガタイルが大切にされ続ける限り、古くからあるレンガタイルのことを知らねばならないし、また逆に、新しく出ている軽量化されたタイルのことなども知っておく必要があるのです。今と昔をしっかりとつなぐことができるほどの知識と、知ろうとする情熱を持って、レンガタイルの外壁についてプレゼンが出来るようになってください。

広告