湿式レンガタイルとは?

外壁レンガタイル

外壁タイルの施工方法には、乾式と湿式があります。乾式は、接着剤のようなものを使ったり、壁自体にひっかけたりしてタイルを貼り付けていく方式、そして湿式はモルタル等水を使って練った土台を塗り、そこにタイルを貼り付けていく方法でした。湿式は水分を含むので工期がかかるため、今は乾式が主流になっているというのは、建築に携わる人ならば知識として持っているのではないでしょうか。

レンガタイルにおいて湿式、乾式と言えば施工方法が思い浮かびますが、実は、レンガタイルの成型方法においても、乾式と湿式という2つの方法があります。これを知らず、乾式と湿式と言えば施工方法だろう、と勘違いしてしまう人がとても多くなっていますし、実際に勘違いしたまま、レンガタイルの情報としてネット上のHPに掲載されていることもあるので注意が必要です。工法の湿式と、レンガタイルの湿式は似て非なるものである、ということを覚えておいてください。

湿式レンガタイルについて

では、湿式レンガタイルについて説明をしていきましょう。湿式レンガタイルは、土練機で原料を混ぜ合わせたものを押出機という機械に入れ、押し出すことによって成形するもののことです。ぐっと押し出すのは、さながらところてんやパスタを押し出しているかのようです。水分が多いので、どうしても寸法の精度が低くなりますし、品質のばらつきも出ます。その点、もう1つのタイプである乾式レンガタイルは水分をほとんど含まない粉状のものをプレスして仕上げるので、寸法などにばらつきが出にくくなります。

精度を求めるのであれば乾式レンガタイルの方が良いのですが、湿式レンガタイルを好む人は、そのばらつき、誤差こそが独特の質感や味わいを生み出していると言います。また、昔ながらの製法として続けられている湿式レンガタイルには、素材である土の自然な風合いが生きています。乾式にはないどっしりとした存在感、ばらつきがあるがゆえに生まれる未完成な感じがまた人を惹き付けてやみません。また、はやりすたりに左右されない、古き良き時代をほうふつとさせるその存在は、例え新築でも、アンティークな家具と同様の唯一無二の存在感を醸しだします。

人間はやはり自然に惹かれるようにできているのでしょう。温かみのある湿式レンガタイルに囲まれて過ごしたい、という思いは本能的に持っているのではないかと思います。だからこそ、簡単に機械で作ってしまえるような企画もののタイルがあるにも関わらず、本物を求めてしまうのでしょう。それは大地に育まれてきた人間だからこそなのかもしれません。

湿式レンガタイルの取り扱い

湿式レンガタイルは取り扱っているところがあまり多くないのですが、比較的焼き物が盛んな土地では作られているようです。ハウスメーカーに問い合わせてもいいし、直接タイルメーカーに問い合わせてもよいでしょう。取り扱いがあるのか、そして施工してくれる業者さんは紹介してもらえるのか等、細かい点までしっかりと情報を仕入れることが大切になります。その素朴な味わいの湿式レンガタイルも、焼成方法によってまたその表情を変えます。水分量が多いので、焼き色にばらつきがもともと出やすいというところもありますが、焼成後はまた異なった表情を見せてくれることになります。

湿式レンガタイルを使用する際の注意点としては、サイズにばらつきが出てしまうため、完全に寸法がそろった並びにはならない可能性がある、ということです。目地を少し広めにとっておいて、そちらで調整をすることとなります。数ミリではありますが、その部分部分で目地の広さが少しずつ異なるかもしれません。しかし、それもまた味わい深く、完ぺきではないその雰囲気にほっと和むものを感じることでしょう。

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