タイル外壁の値段は高い方がいい?

石風

この頃とても多い震災、天災。せっかく建てた自宅が大変なことになっている方も大勢いらっしゃるようです。仕方ないとはいえ、一度家を建てたら、できればもう一度建てる、なんていう目には遭いたくないものです。

建て直すまではなくとも、大がかりなメンテナンスもできれば不要なまま過ごしたいところです。最初にしっかりお金をかけておくといい、ということでタイル外壁を選ぶ人もいるようですが、実際どうなのでしょう。

タイル外壁の値段、高い方が後々得になる?

タイル外壁の値段は最初にどん、と高い額を出した方が後々出費が少ないというような話をメリットとして耳にすることがありますが、それは誰もがそう感じている真実なのでしょうか。

そもそも、タイル外壁の値段はどうしてそのように金額に差が出るのでしょうか。その辺も含めて調べてみたところ、このような結果となりました。

タイルは丈夫だから得する?

タイル外壁にお金がかからない、と言われる理由はいくつかあります。その1つに、タイル自体が丈夫である、ということが挙げられます。タイルは焼きものです。土を始めとする材料を高温で焼き固めて作ってあるため、耐久性が高くなっています。

一番丈夫と言われる磁器質のタイルは1250度という高温で焼き上げており、硬く強度の高いものとなっております。せっ器質タイルは1200度で焼き上げられており、こちらも丈夫なタイルとなっています。

高温で焼かれていて丈夫、しかも防火性も高く、紫外線や雨風にも強いので、その素材自体の劣化は他の外壁材と比較しても少ないとのこと。色あせも少ない、ということです。

ただ、せっ器質においては磁器質と比較するとどうしても日光に弱く、毎日日が当たる場所に設置するのは不向きであると言われています。常に日の当たる場所には磁器質のタイルの方が向いています。

タイルの建物
引用元:DESIGNFIRM http://www.designfirm.co.jp/topics/2013/post_27.html

もちろん、どんなに丈夫と言っても、ダイヤモンドほどの強度は持ち合わせていません。1枚がはがれ落ちたりして割れてしまうことはありますが、それはその部分だけを補修すればよいことです。ばら売りもありますし、タイル用の接着剤なども市販されています。それに関しては「外装タイルを貼るなら接着剤は何がいい?」をチェックしてもらえれば参考になるのではないでしょうか。

また、タイル外壁は基本的に家という土台にモルタルや接着剤等でしっかりと貼り付けているし、目地の部分でも全体をつなぎ合わせた形になっているので、普通に生活していればその危険もかなり低いようです。

その点、塗装した壁などはどうしても色あせが気になります。日光に当たると色があせるのは、家の中でもよく起こることでしょう。畳や床なども、物をどけてみるとよく分かりますが、気付かないうちに色あせが進んでいます。

外壁はなおさらで、数年に一度は塗り直し、ということが必要になってくるため、初期にかかる費用は安くても、数年ごとに出費が続いてしまうのです。ちなみにサイディングの壁の塗装は1回につき100万単位で費用が必要となります。30年から40年住むとすると、タイルの外壁にかかった費用を軽く超えてしまうというのはざらなのです。

タイルは汚れないから得?

コケの例
引用元:創研 http://www.soken-bio.co.jp/results/cat_cat148/entry_734/

タイル外壁にお金がかからない理由のもう1つは、汚れがつきにくいことです。タイルは親水性で、雨が降ったりすると表面に水の膜ができます。これが汚れを寄せ付けにくいのです。雨で汚れが一緒に流れていってくれることもあります。

また、吸水性が低いため、中に入り込んでしまった水分にコケがついたりカビがついたりしにくいのも魅力です。水分をしっかりはじいてくれれば、中にカビの菌糸が入り込むのを予防することも可能になるのです。

ちなみに釉薬でも水をはじくことは可能です。それは水場に使っているタイルでもよくお分かりでしょう。あのタイルの色は釉薬によるもので、タイルの色はほとんどが白になります。そして、目地の部分にはカビが入り込むことがありますが、釉薬の部分は汚れが付く程度で、とれないほどカビが入り込むことはほとんどなく、ふき取るだけできれいになりますね。

このように釉薬を使うことでも防水・防汚効果は期待できるのですが、やはり特別に防汚加工、高い防水加工をしているものの方が安心できます。これは施工時に対処していなくても、後から特殊な塗料やスプレーを吹くことによって加工もできますので、カビやコケなどの汚れがつくのが気になる方はそれをやっておくことをお勧めします。詳しくは「タイル外壁は汚れにくいの?」を。

同じタイル外壁でも値段が違うのはなぜ?

「タイルの外壁が素晴らしいということは分かったけれど、同じタイルでも値段が高い方がやっぱりいいの?」という質問へのお答えですが、タイルの値段の差は、タイルのデザインとその素材の違いによってできていきます。

例えば、一番安いと言われる素材を使ったタイルであっても、それが特殊なデザインであれば、素材は同じでもお値段は何倍にも跳ね上がります。アクセント用にちょっと変わった形やデザインの特注タイルを依頼すれば、もちろん高くなります。特注タイルについては「特注タイルとは?」を読んでみてください。

そしてその価格は素材によっても違います。一番吸水性の低い磁器質の素材で作られたタイルであれば、せっ器質のものよりもお値段は高くなります。(もう1つ、陶器質のものがありますが、これは柔らかいので外壁には向かないため、今回は説明は外します)

磁器質は詳しくは「外壁に最適なタイルの種類一覧」にありますが、1250度という高温で焼き固めているため、他のタイルと比べても一番固く、また吸水率が低いものになります。見た目も透明感があり、叩くと澄んだ音がします。傷にも当然強いです。

そして、その吸水率の低さゆえに、雨が降ったとしても家という土台にかかる負荷が少なくなるため、家自体も長持ちさせることができる、とも言われます。家の体躯に貼り付けていくタイプの外壁は、その重さがずっしりとかかります。そのため、もし外壁に使っているタイルなどの素材の吸水率が高ければ、その水分の重さがそのままかかることになります。

その結果、土台の劣化を早めたり、剥離の原因になったりもしてしまうのです。タイル自体が無事でも家がダメになれば、どうしても建て替えなり張替なりすることになる訳ですから、それではお金がかからないとは言えなくなってしまいますね。

値段の高低が入れ替わる場合も・・・

磁器質のタイルを使った外壁は、その丈夫さ、そして吸水率の低さという高い機能のおかげで価格が高くなります。つまり、よくタイルの外壁について言われるように、初期費用がかかってしまう訳ですね。タイルやレンガのように1枚1枚を貼ったり積上げたりするものはどうしても金額がアップしてしまうのは何となく理解できるでしょう。

かといって、他の素材にタイル並みの吸水対策を施そうと思えば先ほどお話したように防水加工、防汚加工などが必要になってきます。これをするには当然外壁の施工代とは別に追加費用が必要なので、タイル以外の外壁材の方が絶対安い、とも言えません。

タイルの値段、そして吸水対策にかかる値段等は取り扱っている業者によって異なるので、これは素材を選ぶ際にきちんと聞いておくことをお勧めします。防汚加工、防水加工についても施工業者に依頼する方が安いのか、後で別の所に頼む方が安いのかも確認が必要です。

はたまたDIYの流行に乗って、自分で購入して加工するという方法もあります。しかし、こちらは高いところにきっちり施すのはかなり困難を極めるので、最初にしっかりと考えてからにしてくださいね。

広告